苦痛の少ない胃カメラ・大腸内視鏡検査、日帰り肛門手術、やけどやキズの湿潤療法は川越駅前胃腸・肛門クリニック(埼玉県川越市)
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痔核はもともと誰でも持っており、肛門から便やガスの漏れ出るのを防ぐ働きをしています。痔核組織により、普段は肛門がピッタリと閉じられ、便やガスが漏れないようになっています。
長時間いきんだり、腹圧がかかる生活を長く続けると、この痔核組織が少しずつ伸ばされ、
うっ血してきます。これが悪化していくと、出血を繰り返したり、排便時に脱出するようになります。
痔核は、発生する場所によって内痔核と外痔核に分けられます。
まず、肛門上皮と直腸粘膜との境界線のことを歯状線といいます(下図)。この歯状線より上(口側)に発生する痔核を「内痔核」、下(肛門側)に発生するものを「外痔核」と分類されます。つまり、「内痔核」は「歯状線の奥の柔らかい粘膜が脱出してくるタイプの痔核」であり、「外痔核」は「外側のかたい皮膚が出っ張ってくるタイプの痔核」です。
内痔核の発生する直腸粘膜には神経がないので、内痔核があっても痛みはありません。
一方、外痔核が発生する肛門上皮には痛覚があり、激しい痛みを伴うことがあります。
実際には、内痔核と外痔核は併存することが多く、内外痔核と呼ばれます。
調査方法によって異なり、4~55%です。
男女差はありません。
年齢は45~65歳が最も高く、20歳以下では稀と報告されています。
排便時の長時間のいきみ、特に便秘の人にできやすいとされます。
下痢の方もいきみやすい傾向にあるので、痔核になりやすくなります。
力仕事や長時間座りっぱなしの方も痔核になりやすくなります(腹圧が長時間肛門にかかるため)。
主な症状は、出血と脱出、粘液の漏出です。
出血の程度は様々で、紙に付く程度のものから、シャーッと噴出して貧血になるほどの重症なものまであります。痔核の出血は鮮血であることが殆どです。
脱出の程度も様々です。自然に引っ込むもの、指で押し込まないと戻らないもの、いつも出っ放しなものなどのタイプがあり、これによって痔核の進行度が決まります。
痛みは殆どありません。ただし、嵌頓痔核(痔核が大きく腫れあがった状態)や随伴裂肛(痔核周囲の皮膚が切れている状態)のときには、痛みを伴うことがあります。
・I度内痔核
痔核は脱出しません。出血を認めたり、便潜血が陽性となったりします。
薬(座薬や軟膏)で治療します。
出血が多いものは注射療法(パオスクレーやALTA(ジオン)が有効です。
・II度内痔核
排便時に脱出しますが、排便後、自然に引っ込みます。
始めは、薬で経過をみます。改善しない場合は、硬化剤(PAO:Phenol Almond OilやALTA)注入療法や痔核根治術(切除)を考慮します。
(左図:排便時、右図:排便後)
・III度内痔核
排便時に脱出して、排便後には自分の指で押し込まなければ戻りません。
座薬や軟膏で改善しない場合には、手術を考慮します。
(左図:排便時、右図:排便後)
・IV度内痔核
常に脱出している状態です。
手術が必要となります。
・外用療法(座薬や軟膏)
「長時間いきまないこと」と「便通を整えること」に気を付けるとともに、座薬や軟膏の使用によって、初期の痔核は治療できます。主な成分として、消炎鎮痛剤・止血剤・血流改善成分などが挙げられます。
・硬化剤注射療法
内痔核に硬化剤を直接注射して治療する方法です。PAO(パオスクレー)とALTA(ジオン)の2種類があります。PAOは出血を伴うIからII度の内痔核に有効で、線維化を起こさせ、痔核を止血しつつ縮小させる効果があります。注射の痛みはなく、有効率も80%と高いのですが、薬剤の効果が約1年間であり、注射を繰り返さなければなりません。
ALTAは近年になって普及してきた、痔核に対する注射療法です。従来は手術が必要とされていたケースでも注射によって治療が可能な場合があります。
ALTA療法の詳しい説明はこちらをクリック
・痔核結紮療法(マックギブニー法)
IIからIII度の内痔核の根元を、輪ゴムで縛って壊死脱落させる方法です。この方法は、内痔核にしか使えません。外痔核や内外痔核に使用すると、とても強い痛みが生じます。切除手術と比較すると再発率が高いので、肛門科の専門医は始めからこの方法をお勧めすることはありません。あくまでも補助的・一時的な治療手段といえます。危険が高い高齢者の方に行われることもあります。
・手術療法(痔核根治術(結紮切除術))
現在、広く行われているのは「結紮切除術」と呼ばれる方法です。近年は、手術方法の進歩に伴い、日帰りでも十分行えるようになってきています。この方法は、進行度・タイプ・大きさなどに関係なく、全ての痔核に対応が可能で、殆ど再発することがありません。
痔核根治術の詳しい説明はこちらをクリック
・痔核(いぼ痔)は程度に応じて、I度~IV度の4段階に分類されます。
・I度とII度の痔核は、まず軟膏や座薬などのお薬で治療することが殆どです。出血が多い場合には、注射療法(パオスクレーやジオン)を行えば多くは改善します。また、出血を認めた場合や便潜血検査が陽性となった場合には、大腸がんなどの腸の病気が原因となっていることがあるので、大腸肛門科の専門病院などでの大腸内視鏡検査をお勧めします。
・III度とIV度の痔核は、お薬だけで改善することは稀なので、「お薬以外の治療法」が選択されます。お薬以外の治療法として最も成績が良いのは、痔核根治術です。
痔核のタイプや形態次第では、ALTA(ジオン)という注射療法や、PPHという機械を用いる方法で治療することも可能です。
・痔核は良性の病気なので、手術をするかは最終的にはご本人に決めていただきます。この点、全員に手術を勧める痔ろうとは対照的です。II度の痔核で時々しか出血しない人でも、希望する方には手術を行いますし、III度の痔核でいつも押し込んでいる方でも、気にならなければ、しばらくお薬で様子を見ることもあります。
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