苦痛の少ない胃カメラ・大腸内視鏡検査、日帰り肛門手術、やけどやキズの湿潤療法は川越駅前胃腸・肛門クリニック(埼玉県川越市)
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苦痛の少ない胃カメラ・大腸内視鏡検査、日帰り肛門手術、湿潤療法は川越駅前胃腸・肛門クリニック
湿潤療法は、うるおい治療とも言われ、体が本来持っている力、「自己治癒能力」を最大限に生かす治療法です。
傷を治すためには「傷を乾かさない」ことが大切です。生きている細胞は乾燥すると死滅します。傷が乾燥すると、一見治ったように見えてしまいますが、実際には傷を乾かすことは、傷の治りを遅らせることになります。
従来の傷を乾かす治療法では、傷が化膿しないように消毒する、傷がジクジクするのでガーゼを当てる、というものでした。しかし、この治療法は傷を治すどころか、消毒もガーゼも傷にとっては有害なものでしかありません。傷の治癒過程を見ていくと、消毒やガーゼが何故、傷に有害なのかが分かります。
湿潤療法では、傷口にくっついてしまった乾いたガーゼを剥がすことがないので、傷口を乾燥させ「かさぶた」を作って治す治療に比べ、痛みが少ないのが特徴です。
傷は切り傷、擦り傷、やけどなど、さまざまな原因によってできる皮膚の損傷です。損傷が皮膚のどの部位にまで及んだかによって傷の治り方は異なりますが、日常に起こりやすい損傷が真皮までの傷なら、傷の治る仕組みは次のようになります。
このように、傷が治るためには様々な細胞が傷口に集まって働かなければなりません。この傷を治すために、必要な細胞を傷口に呼び寄せる役割を果たすのが「細胞成長因子」です。止血をする血小板は、繊維芽細胞や好中球を呼び寄せる細胞成長因子を分泌し、マクロファージは繊維芽細胞を増殖させる細胞成長因子を分泌します。傷口では、傷口を治すために最善のタイミングで様々な細胞成長因子が分泌され、そこに呼び寄せられた細胞たちが働いているのです。
けがをすると傷口がジクジクしてきて、傷口に当てたガーゼなどに染みてくることがあります。傷がジクジクしてくると「傷が化膿した」と思いがちですが、実はこのジクジクした浸出液に、傷を治すために必要な細胞成長因子が豊富に含まれているのです。つまり、ジクジクと浸出液が出てくるということは、体が傷を治すために一生懸命働いているということです。
傷を早く治すためには、傷口に集まった細胞たちが、最善の環境で活発に活動できるようにすることです。湿潤療法では消毒もガーゼも使いません。そのため、消毒液がしみる痛みや、ガーゼを剥がすときの痛みもありません。それに加え、傷口を乾燥させないことで、細胞成長に覆われた傷口では活発な細胞分裂が行われるため、傷が早く治ります。
傷口の細胞を滅菌するために消毒をすると、傷口の細胞よりも人の正常な細胞が大きなダメージを受けてしまいます。細胞は細胞壁によって守られていますが、人間の細胞には細胞壁がないので、消毒液によって破壊されるのは人間の細胞のほうです。細胞が破壊されるということは、消毒をすればするほど傷を治すのではなく、逆に傷を深くしてしまうことになります。傷口は水道水で洗えば問題ありません。
傷口にガーゼを当てると、せっかく出てきた傷を治すための浸出液がガーゼに吸い取られてしまいます。その結果、傷口が乾燥し、細胞が死んで「かさぶた」となります。死んでしまった細胞からは新しい細胞は生まれません。「かさぶた」ができると傷が治ったように見えますが、「かさぶた」は傷が治らないときにできるものです。「かさぶた」は表皮細胞が傷口を覆うものを邪魔するだけでなく、細胞の繁殖場所となり、傷を化膿させる原因となります。
また、ガーゼは傷口にくっついてしまうため、ガーゼを剥がす時に、新しくでき始めた表皮細胞も一緒に剥がれてしまいます。つまり、ガーゼを交換するたびに、傷の治療を邪魔しているのです。傷口にはガーゼではなく、創傷被覆材で覆い、湿潤環境を保つことが大切なのです。
切り傷や擦り傷だけでなく、やけどや湿疹にも湿潤療法が有効です。やけどと擦り傷では全く違う傷のように思えますが、同じ皮膚の損傷なので湿潤療法で治すことができます。
2. ガーゼなどによる創傷面の保護 → 傷口への細菌侵入を防ぐため?
3. 創傷面を乾燥させる → 傷口の細菌増殖を抑制するため?
1.傷口に付いている血液や汚れを水道水で洗い流します。ひどい汚れは麻酔をした後に、ブラシを用いて洗い落とします。消毒液は「自己修復細胞」を殺してしまうので用いません。
※患部をよく洗って細菌を減らすということが重要です。傷を湿らせた環境におくということは、傷が治りやすい環境であるとともに、細菌も繁殖しやすい環境であるからです。
2.傷口を「湿潤治療用被覆材」で覆い、固定します。皮膚の自己修復効果は、浸出液で湿った状態で最も期待できます。
※傷口から出る浸出液が非常に多かったり、傷口に壊死組織といわれる死んでしまった組織があるという環境では、爆発的に細菌が繁殖してしまうことがあります。傷口を覆う被覆材の選択には慎重を要します。
3.傷口が感染していないことを確認した後、傷口の洗浄(1)と被覆(2)を一日1~2回繰り返すことで、傷が治っていきます。ここでは感染の有無の確認が重要となります。
※湿潤療法は非常にシンプルで、誰でも簡単にできます。しかし、傷の状態を正確に評価できずに、湿潤療法を行うことは非常に危険です。
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