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プラセンタとは、哺乳動物の「胎盤」のことです。
「胎盤」は胎児の生命を維持し、成長を促す大切な働きを担っています。
母親のお腹に宿ったばかりの胎児には、発育に必要なさまざまな臓器の機能がまだ十分に備わっていません。そのため「胎盤」が代わりに働き、胎児を守り、育てます。
人間の場合、その働きはたった1個の受精卵(直径約0.1ミリ)が、わずか10ヵ月で約3~4kgの胎児へと成長するほどです。
プラセンタは生薬「紫河車(しかしゃ)」としても、古くから用いられています。
中国では秦の始皇帝が不老長寿の妙薬としたり、日本でも江戸時代には滋養強壮の薬として加賀の三大秘薬の一つとして使われていました。
プラセンタの注射薬はヒト胎盤、内服(飲むタイプ)は主にブタ胎盤から抽出されたエキスが用いられています。
人間以外の哺乳類は出産後に自分の胎盤を食べますが、これは血液の臭いを消す目的の他、「栄養の宝庫」である胎盤を摂ることで体力の回復を促していると考えられています。
人間の世界でも、プラセンタに含まれる豊富な成分が傷や炎症の自然治癒力を促進することは古くから知られており、古代ギリシャの医師・ヒポクラテスが治療に用いたという説もあります。タンパク質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラルの五大栄養素をはじめとした栄養素が豊富に含まれています。
日本では、1950年代から医療機関にて肝硬変・更年期障害・乳汁分泌不全などの治療にプラセンタ薬が使用されるようになりました。最近ではエイジングケアブームもあり、プラセンタの美容効果が特に注目を集めています。
プラセンタの主な効果
・自律神経、ホルモンバランスを調整する
・組織修復作用がある
・病気への抵抗力を高める
・抗アレルギー作用がある
・抗炎症作用がある
・代謝を活発にし、臓器や細胞の働きを活性化する
・肝臓の働きを高める
・活性酸素を除去する
プラセンタには、組織の再生を助ける「細胞増殖因子」の産生を誘導する可能性があるといわれています。
病気でプラセンタ療法をしているうちに、シミやシワが消えたり、肌のハリ・潤い、美白効果がみられた例も報告されるなど、美容やアンチエイジングの領域でも、大きく期待されています。
シミの原因となる過剰なメラニンの産生を抑える
紫外線を浴びると、皮膚に活性酸素が発生し、炎症を起こしやすくなります。すると、皮膚を守るためにメラニン色素がつくられます。メラニン色素は通常、皮膚の新陳代謝によりはがれ落ちるため、シミにはなりません。
しかし、メラニン色素が過剰につくられたり、皮膚の新陳代謝機能が低下している場合などには、メラニン色素が表皮等に沈着して、シミとして残りやすくなります。
プラセンタは、過剰なメラニンの産生やコラーゲンの分解の原因となる活性酸素を除去させ、抗炎症作用や新陳代謝を高める血行促進作用などがあるため、シミの予防・改善、美白への効果が期待できます。
真皮にはコラーゲンやヒアルロン酸などからなる、ハリや弾力を保つ構造があります。
この構造が活性酸素によりいったん壊れると、コラーゲンやヒアルロン酸などを皮膚に塗っても、元には戻りません。
戻すには、コラーゲンなどの成分を身体の中でつくりだす線維芽細胞が重要になります。
また、活性酸素の影響や線維芽細胞の減少は、シワやたるみも引き起こします。
プラセンタは、線維芽細胞を増やして内側からコラーゲンをつくったり、活性酸素除去作用によりシワやたるみの修復を促します。
就寝前に飲むのがベストです。
身体もお肌も、寝ている間に作られます。プラセンタに含まれる成長因子をはじめとする成分には細胞の新陳代謝を促す作用があるため、就寝中の身体づくりを強力にサポートしてくれます。
さらに、空腹時に飲むのが効果的です。
胃の中に食べ物が入ると胃酸が分泌されますが、この状態のときにサプリメントを摂取するとプラセンタの成分も消化されてしまいます。プラセンタの成分を壊さずに腸まで届け、しっかりと身体の中に吸収するためには、胃酸がない空腹時が最適なのです。
食後3時間経つとだいたいの食べ物は消化されるので、例えば深夜0時に就寝する場合は、21時までに食事を済ませておくとよいでしょう。
このほか日中に摂取する場合、プラセンタは30分ほどで消化・吸収されるため、食時の30分ほど前に飲むとよいでしょう。
プラセンタ注射は、皮下注射や筋肉注射(ツボ注射を含む)のほかに、医師の判断に基づいて静脈注射や点滴注射なども行われていますが、これらは安全性の根拠が得られていないため、禁止している医療機関も多くあります。
また、2006年以降、ヒトプラセンタ注射の経験者は献血ができなくなりました。これは、牛海綿状脳症(狂牛病)との関連性が指摘されたvCJD(変異型クロイツフェルト・ヤコブ病)の検査方法が確率していないため、「感染リスクは極めて低い」としながらも、念のための暫定処置として厚生労働省が通達したものです。